新しい旅立ちのとき

今日(27日)は、長崎ウエスレヤン大学の退職辞令交付式。
諫早における大学教員生活も本当にこれで終了。
 
振り返ってみると、本当に充実した一年間だった。
何よりも、昨年春にチャールズ・テイラーの『ヘーゲル』を読み終えて、論文を書き上げることが出来たことは大きな進歩であった。
570頁に及ぶ英語の大著。しかも、壮大な体系で知られるヘーゲル哲学の注釈書でもあるこの作品を読み通し、自分なりに理解できたことは、ウエスレヤン大学における最大の成果である。
 
そして、8月のサマーワークショップin NAGASAKIの後に、浦安の自宅にこもって書いたマイケル・イグナティエフ関連の論文。
イグナティエフの最新作『ヴァーチャル・ウォー』『次善の悪』『米国の例外主義と人権』を読み通して、現代日本の直面するナショナリズムないしナショナルアイデンティティと自由民主主義の関係を自分なりに考え抜いたこの論文は、今までの自分の作品の中では一番良く書けたと思っている。
 
そして、12月にフィリピンで行った教育演劇ワークショップの手法を活用したリサーチワークショップは、ささやかながら、新しい調査手法を試せたという意味で思いで深い作業になった。
 
最後が年末から二週間ほど前まで取り組んでいた博士号申請論文。
昨年4月に藤原書店から出版した『人権をひらく―チャールズ・テイラーとの対話』より二段階はステップアップしたと自負できる内容となった。
これも、指導教官の古賀先生の卓抜した指導力の賜物である。
 
そして、博士号申請論文の作成を通じて、自分が築き上げようとする学問体系の輪郭がおぼろげながら見え始めてきた。
走っているときは夢中で分からなかったけれど、今になって振り返ると、本当にプロダクティブな一年間だったと思う。
 
いよいよ次に進む時である。
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新しい旅立ちのとき」への1件のフィードバック

  1. おめでとうございます!春は別れと新しい出会いの時期ですね。森田さんの新しい道がきれいな花で満開でありますように。

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