偶然幸せに巡り会う能力

今日は朝から明日の博士論文公聴会に向けてこつこつと準備を進めている。
自分で書いた論文を読み返していると、2002年4月に早稲田大学博士後期課程に入学してから今までのことが思い出されて、しばしば論文の内容とは全然関係ないことに思いが飛んだりする。
その一つが、走り幅跳びの池田久美子さんの話。
走り幅跳び女子の日本ジュニアと中学記録を持つ池田さんが自分の跳躍を科学的に分析して欠点に見えた踏み切り後の失速率を改善しようとしてスランプに陥った話、そして実際の体重増加に対して「自分は太っていない」と暗示をかけ、自分の体を見ないようにしていたという話。
 
自分が感じ取った教訓はこんな感じ。
欠点を矯正しようとすると自分の長所まで矯めてしまう。
自分のアタマで考える理屈というのはそれほど信頼できない。
 
経営コンサルタントの船井幸雄先生がよく言われることだけど売り場で死に筋に手をつけるとなかなか全体の売り上げが向上しない、売れ筋を大幅に拡大することが先決というお話と似たところがある。
 
そして、二番目の点は明日の公聴会と関係するのだけど、人間の根源的な特性は自己反省力ではないということである。
人だけが「自分」という明確な意識を持つと言われている。
確かに、自分って何?というのは人類の究極の問いでもある。
しかし、自分って何だろうという思考自体は容易に自分を欺くことがある。
自由主義者のハイエクが言っているように「自分が本当に何を望んでいるのかは自分も本当には分らない」のであり、しかし、それを知る最善の方法は「すべての人が自分の出来ることをしてみること」なのである。
そして、この「してみること」=行為(action)こそ、人間を人間たらしめている根源的な特性なのであるというのが自分の主張である。
そして、おそらく、この行為の背景に志向性と呼ばれる人間の根本的なパワーが存在しているのである。
 
偶然に幸せに出会う能力であるセレンディピティを身に付ける第一のステップが行為(action)であるというのは、だからとっても理に適っているのである。
 
 
 
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