『育つ・育てる・育ちあう』

この本は大坂の子ども情報センター子ども人権部会のメンバーの井上寿美さんと笹倉千佳弘さんが書かれたものです。

保育や教育の現場で実際に起きてる出来事を取り上げて、具体的に子どもと向き合うための「考えるヒント」を示してくれています。

現場での経験を踏まえた洞察は私にとってもたいへん学ぶところがありました。

例えば、一見生徒の自主性が尊重されているように見える学校でも、その背後には生徒の自主性を尊重するという学校の運営方針が存在しているという事実を、この本の作者たちは見落としていません。

そして、そこから「保育や教育は、どのような場合でも、おとなによる強制力が働いている」と指摘するのです。

自由も一つの制度の中でのみ実現されかること、そして人は自由に生きる術をはじめは強制的に学ぶ必要があることは戦後民主教育がどちらかというと見落としてきたことのように思います。

自由とは何でも好き勝手なことをやってよいことだという誤解は今でも広く存在します。

テイラーは自由民主主義が実は一つの思想であり、特定の善の構想、倫理体系であると主張していますが、テイラーが言わんとしていることは、この本の著者たちと同じであるように私はには思われました。

さらに私も取り組んでいるワークショップなどの体験参加型学習の限界を指摘している点、一つの事例や考え方を一般化し過ぎることの危険性など、現場で迷いながら教育実践に取り組んでいる方にとって眼から鱗という感じの指摘が一杯詰まっています。

権利に基づく教育とはどういうものなのか考えてみる上でオススメの本です。o(^-^)o

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