『ユニセフ・カンボジア事務所で働く』(明石書店)

この本は、ユニセフ(国際連合児童基金)のカンボジア事務所にJPO(Junior Professrional Officer)として3年勤務した藤原幸恵さんの奮闘記です。
 
藤原さんとは、2002年、わたしが日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんとテレビ番組の制作チームに同行してカンボジアとタイの国境の町ポイペトに出掛けたときに初めて会いました。
 
2001年12月に横浜で開催された「第二回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」で、子どもの人身売買が世界的に深刻な問題となっていることを知って、その現状をテレビ番組にして日本の人たちに知ってもらおうというのが、この出張の目的でした。
 
当時、藤原さん(旧姓:本名さん)はカンボジア事務所で識字教育と保育所の担当官として元気に活躍していました。
カンボジアでは、バイクタクシーが普及しているのですが、ホテルでまごまごしている私たちの前で、街中を走り回るバイクタクシーを呼び止めて、さっと行動する幸恵さんは、まさに開発援助専門家という風情で、しかも少しも高ぶらない、自然体の応対は日本から来たメンバーからも大好評だったことを記憶しています。
限られた時間で映像を撮っていかなければならないTV制作の出張では、関係者の思いが絡まって、時に緊張した場面が生まれることもありますが、藤原は、そういう事態でも動ぜず、慌てず、的確に判断し、行動されていて、わたしは何度も助けられた記憶があります。
 
この本の中で、藤原さんは自分が大学を卒業して、開発分野を志すようになったいきさつ、留学して、国連JPO試験を受けてカンボジアに赴任するまでの経緯、そしてカンボジアで働いた経験をたいへん丁寧に、そして緻密に報告されています。
将来、途上国で働いてみたいとか、国連で勤務してみたいと思っている若者たちにとっては、貴重な就職ガイダンスになると思います。
 
そして、現在、世界的な問題となっている人身売買についても、第6章で報告しています。
ちなみに、179頁に掲載されている写真の左端に立っているのは私です(^^;)。
 
日本で暮らしていると遠く思えるかも知れない途上国の現状。
自分には遠い世界に思えるかも知れない国連や開発援助機関の日常生活。
でも、そういう世界に飛び込んでみたい、あるいはそういう世界を知ってみたいと感じている人には、ぜひオススメの一冊です。
 
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