チャールズ・テイラー再読

今年になってから、チャールズ・テイラーの本を読み直している。
 
テイラーは1931年にカナダで生まれ、カナダの名門マギル大学を卒業したあと、オックスフォード大学に留学、そこで博士号を取得した哲学者。
 
哲学者というと、書斎にこもって古典を読み耽るという印象なのだけど、テイラーは英国滞在時代に当時のニューレフト運動を主導し、カナダ帰国後も積極的に政治活動に関わっている行動派知識人である。
 
一方、敬虔なカトリック教徒としても知られており、若い頃、「カソリック実存主義者」とか「左翼実存主義」と呼ばれていたこともあるそうだ。
 
思想家としてのテイラーの守備範囲は驚くほど広い。
英米系の分析哲学、言語哲学の分野でも注目すべき論考を発表しており、さらに認知心理学などの自然科学的偏向を取り上げて批判した科学哲学的な作品もある。
 
一方、ヘーゲル研究者としても知られており、最初の主著はそのままズバリ『ヘーゲル』。
さらに、ハイデガー、メルロ・ポンティなど現象学系の哲学にも造詣が深い。
哲学だけではなく、西欧近現代美学史に関する知識もたいへんなもので、二番目の主著『自己の諸源泉』では、こちらの知識もフル動員して、西欧近代に誕生した「自己」の形成を辿るという大事業を完遂。
 
80年代には、リベラル・コミュニタリアン、90年代には多文化主義を巡る世界的な論争を主導、最近はスピリチュアリティや宗教に関する作品を発表して、新たな知的議論を引き起こそうとしている。
 
要するに、70歳を越えていまだ現役ということ。
 
深い古典的教養に支えられたアクチュアルな問題意識を持ち続ける行動派知識人、というのが自分がいだいているテイラー像である。
 
 
テイラーの世界は、でも、まだまだ深いと思う。
 
勉強ですね。(^-^)/
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