マイケル・イグナティエフと青木保先生

青木保先生は、もちろん、現在、文化庁長官を務める日本を代表する知識人の一人である。
1938年生まれだそうで、1964年に東大教養学部を卒業したあと、立教大学、大阪大学などを経て、長く政策研究大学院の教授を務められていた。
 
この青木先生が、早稲田大学大学院社会科学研究科が主催した第二回シンポジウム(2001年5月19日)にパネリストとして参加されたとき、イグナティエフについて言及している。
日本では珍しいタイプの知識人であること、また、そのような人物を新設した人権政策カー研究所の所長として迎え入れたハーバード大学の見識の高さを褒めておられたように記憶している。
その上で、日本でも同じような人権政策研究所を設立する必要性があると発言した上で、早稲田大学に検討を促すような発言をされていたと思う。
 
イグナティエフは、1999年、まだロンドンスクールオブエコノミクスで教えていた頃に、武力紛争地における人権問題や民族問題に関して盛んに発言をしていて、私は日本に招聘することを考えたことがあった。
 
だから、2002年に早稲田大学大学院の博士後期課程に入学したときには、イグナティエフを勉強する積りだった。
その意味で、青木先生の発言には大いに励まされた記憶がある。
 
ただ、イグナティエフは初期の作品は別としてBBCのレポーターとなった以降の作品は学術的というより時事的な問題に対する評論という趣のものとなり、社会思想専攻という自分の範疇からすると、やや外れている観があり、結局、テイラーを研究することになったという経緯がある。
 
ただ、イグナティエフには常に注目してきた。
特に、イラク戦争に際して米国の決定を支持する旨明言したその勇気には、内容の是非はともかく、たいへん感銘を受けた。
その後、自分は長崎に行き、日本の戦争責任や被爆国としての日本の国際的責務について考える機会を得たので、その秋(2005年)に、2001年以降のイグナティエフの作品を読み直して「ナショナルアイデンティティとしての自由民主主義」という論文を書いた。
この論文は、これまで自分が書いたものの中では今のところ、一番気に入っている。
 
このイグナティエフは自分のことを歴史家であると書いている。
ハーバード大学で歴史学の研究で博士号を取得したからである。
 
そういう意味では、自分は博士後期課程の専攻が社会思想なので、社会思想家ということになるのだけど、もちろん、今の学力でそんな風に名乗ることはおこがましくて出来るものではない。
 
まだまだ勉強ですねぇ。
「光陰矢の如し、時人を待たず」。
 
「無常迅速」です。
 
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