モバイル族の挑戦

ハワード・ラインゴールドの『スマートモブズ』(NTT出版、2003年)を読んでいる。
 
私は、この夏、ポーランドのクラカウで開催される法哲学・社会哲学国際学会連合世界大会という、えらく長い名前の学会で「ヴァーチャル戦争時代の倫理(Ethics at the age of virtual war)」というタイトルのスペシャルワークショップを開かせてもらうことになっていて、その準備のため。
情報通信技術の世界は「秒進分歩」と言われるのだけど、その背後には、自由に何かを創造することに人生を賭ける人々がいるわけで、ICTの発展の歴史を読むと、私はいつも自由につながり、自由に自分のアタマの可能性を伸ばそうという人々のパッションを感じて、自分まで気持ちが熱くなる。
 
ハワード・ラインゴールドさんの本も、そんな知的興味と熱意が生み出し素晴らしい作品。
 
自分にとって興味深く感じたのは、私が修士論文を書いたときの指導教官である速水佑次郎先生が書いた『開発経済学』(創文社)の中で、「コモンズ(共有財)」の代表的研究者として速水先生が引用されているエリノア・オストロームの名前が、『スマードモブズ』にも出てくること。
 
もちろん、世界的に有名な研究書なので、至るところで引用されるわけだけど、経済学者として共同体の役割にいち早く着目された速水先生が読まれていた本が、ICTの最前線で奮闘している学者によって推奨されているというのは、不思議な一致で何となく面白いなぁ、と思った。
 
また、昨年春に読んだコンピューター倫理学のレッシンングの名前が出てきたり、これはなかなか興味深い本である。
 
ちなみに、私が勉強してきたチャールズ・テイラー博士。
もちろん、この分野(公共財、共有財)についての論考があります。
 
まぁ、世界的な学者というのは、深く、かつ広いわけですねぇ。
 
 
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