吉野源三郎『君たちはどう生きるか』

今週はJapan Youth G8 Project設立記念フォーラムや第4回子ども国会があって、子どもたちや若者たちの気持ちや活動に関心が強くなった。
この本を読む気になったのは、たぶん、そのせい。

初版は、山本有三先生が編纂にあたった『日本少国民文庫』の最後の配本として1937年に出版されている。
作者の吉野源三郎先生が、「作品について」で解説しているように、1931年に始まった満州事変以来、日本は急速にファシズムへの傾斜を強め、1937年7月の盧溝橋事件によって日中戦争(中日事変)が始まり、日本はそのまま第二次世界大戦へ突入していく。

「荒れ狂うファシズムのもとで、(山本有三)先生はヒューマニズムの精神を守らねばならないと考え、その希望を次の時代にかけたのでした」
もはや、「今の世代」に希望を託せなかった時代が、日本の近代史にあった。

そんな時代に、中学生のコペル君を主人公とする『君たちはどう生きるか』は、リベラルな生き方とはどのようなものか、を子ども達にも分かり易く、実生活で誰にでも起きるようなエピソードを通じて説明していく人生読本として出版された。

自分の親友たちが学校の上級生に殴られる現場にいながら、友達を助けようとしなかった自分に絶望して、病気になってしまったコペル君に対する作者の言葉は温かい。
「自分のした過ちについて、もう考えるだけのことは考え、後悔するだけのことは後悔し、苦しむだけのことは苦しみつくしました。もう真直ぐに顔を上げ、自分のこれからを正しく生きてゆこうと考えなければなりません。」

そして、コペル君のお母さんの言葉。
「どんなときにも、自分に絶望してはいけないんですよ。」

「僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから、誤りを犯すこともある。
しかし
僕たちは、自分で自分を決定する力をもっている。
だから、誤りから立ち直ることも出来るのだ。」

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