環境思想国際シンポジウム at 千葉大学

明後日(15日)から3日間、千葉大学人文社会科学研究科地球福祉研究センター主催の国際シンポジウムが開催される。
持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点(公共研究センター)が共催。
テーマは、「地球的環境危機に対する国際的提言―環境思想とその公共哲学―」。
 
このシンポジウムで(16日午後)、私は公共哲学の観点から見た民間部門と政府部門の協働について、現在、世銀等で活発な議論が進められている天候保険を例に取りながら報告をすることになっている。
当初は、チャールズ・テイラーの『ある世俗の時代』をベースに、近代西欧における絶対的人間中心主義(exclusive humanism)の誕生には、「自然」概念の変容が伴っていたという話をしようと思ったのだけど、5月28日に千葉大学で行われた研究会で私が行った天候インデックス保険に関する私の報告のほうが洞爺湖サミットに向けた国際的提言を行うというシンポジウムの趣旨からして、より適当という判断で、国際的な地球環境問題の「適応」対策の中で、Public Social Private Partnership(PSPP)と呼ばれる新しいフレームワークの実例として、天候インデックス保険を紹介することとなった。
 
天候インデックス保険自体、たいへん興味深いものなのだけど、公共哲学との関連で面白いのは、天候インデックス保険という、金融デリバティブ商品が、世銀とかOxfamとの協同を通じて、途上国の貧困層に対する支援システムとして導入されつつあるという事実である。
一般に、これまで民間部門とは利益を追求する場で、そこでは公共的利益は実現できないというのが通説で、まぁ、これが「市場の失敗」とか呼ばれる経済学上の問題と考えられてきたわけだけど、最近はどうやら、市場を使って公共利益をより効率的に実現するという新しい試みが世界中に広がっていて、これを「社会起業」とか「ソーシャル・ビジネス」と呼ぶのだけど、天候インデックス保険を利用した「適応」支援策もその一つなのだ。
 
今月3日の参議院環境委員会では、公明党の加藤修一議員がこの天候保険について質問しているし、世界銀行でも天候保険を活用した途上国の「適応」支援について、もっか盛んに議論を行っている。
 
私の報告は、この世界の流れを踏まえて行うものなので、確かに「地球的環境危機に対する国際的提言」という趣旨により合致することは間違いがない。
 
ただ、千葉大学は、何といっても日本で屈指のチャールズ・テイラーの専門家である中野剛充さんがいるし、日本におけるコミュニタリアニズムのオーソリティの一人である小林正弥先生もいらっしゃるので、テイラーの話もしてみたかったというのは正直な気持ち。ただ、テイラーの『ある世俗の時代』をきちんと理解するには、まだ半年くらいはかかりそうだから、こちらは拙速で生かじりな報告をしないほうが良いのかも知れない。
何しろ思想のお勉強は時間がかかります。(^-^)
 
ちなみに、この国際シンポジム。
G8NGOフォーラム環境ユニットのリーダーで、私がこの1年半お世話になった大林ミカさんも16日午前中のセッションで報告をされる。
まぁ、私も、環境問題に関心を持ってまだ1年半だけど、環境ユニット・サブリーダーとしても、あまり恥ずかしくない発表をしないといけませんね。
 
とか考えているうちに、だんだんドキドキしてきました。
 
まぁ、楽しみなことです。スマイル
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