崔仁浩『商道』

10日の晩にあった公共哲学研究会で購入したのが、この本。
林尚沃(イムサンオク)という韓国史上最高の商人の物語である。
韓国では300万部を超えるベストセラーになり、TV化までされたそうだ。
 
士農工商は、日本でも江戸時代まで存在していた身分制度である。
朝鮮半島でも、やはり日本と同様に士農工商という身分制度が厳然とあったとこの本に書いてある。
しかし、林尚沃(イムサンオク)は、この身分制社会のなかで商業という仕事の中に高い倫理を持ち込んで、その評価を高める大きな仕事を成し遂げたとされる。
 
この人物が現在の韓国で再評価されているのは、韓国という社会が成熟した「下からの資本主義社会」に移行しつつあるからだと思う。
 
<封建時代のあとに近代資本主義を建設した諸国は、ほとんど例外なく国家(政府)の出資資本や封建時代に蓄積された資本により設立された産業によって主導される「上からの資本主義国」として出発したが、やがてある発達段階に達すると、民間の個人により設立された私企業の株を一般個人が購入することにより、一般個人の資金にも依存するようになり、「下からの資本主義」へ移行するようになる。しかし、自由競争に基づく「下からの資本主義」を実現するには、他人との関係において自分自身の良心に対する誠実を重んじ、嘘をつかないことを中心的な徳目とするエートス(時代の精神)が必要である>
これは、森嶋通夫先生の『なぜ日本は行き詰まったか』という本の一節なのだけど、今の韓国は、「下からの資本主義」を実現するためのエートスを求めていたのだと思う。
 
振り返って、今の日本。
歴史的な転換点に直面しつつ10数年が過ぎた。
これ以上、逡巡していると、本当に世界の舞台から転げ落ちてしまうところまで来ている。
 
まぁ、最後は国民一人ひとりが決めることですね。
何しろ、日本は国民主権が国是ですので。スマイル
 
 
 
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