児童ポルノ(11)保坂展人議員のコメントについて

最近、東工大の知り合いの先生に、準児童ポルノの問題点とされている「子どもを性的対象と見る意識を個人に植えつける」とか、「そういう社会意識を助長する」ということを科学的に実証する方法があるのかどうか、ちょっと訊いてみたのですが、本当に信頼性のある実験結果を出すのは難しいのではないか、というのが最初のリアクションでした。
 
私のアイデアは、MRIを使って、準児童ポルノを読んだり、ソフトで遊んでいる被験者の脳の状態を調べて、ネガティブな部位に血流が集中しているとか、ネガティブな脳波が出ていることを実証出来るのではないか、というものだったのですが、そもそも、研究室とはいえ、他者の目を意識しつつ、児童ポルノ関係のマテリアルを見たり読んだりしている状態が、すでに通常(一人で見たり、読んだりしている)とは異なっており、そのあたりから実験結果の信ぴょう性もかなり疑わしいものになるのではないかという感想でした。
また、こういうテーマで実験を行うには、長期的かつ繰り返しの検査が必要ではないかというご意見もいただきました。
 
実在しない子どもを対象とした準児童ポルノについては、さまざまな議論があります。
私がドラフトした児童買春・児童ポルノ等禁止法に関するセーブザチルドレン・ジャパンの見解に対して、社民党の保坂展人議員が、以下の通りコメントしています。
 
私の意図は、犬さんとのやり取りで明らかにした通り、「規制を前提とした調査ではなく、「規制賛成派と反対派の実証的社会科学者を擁した調査グループを政府が作って」「準児童ポルノと性犯罪ないし社会風潮との関係を一度、何らかの科学的方法で調査してみて、その結果に基づいて準児童ポルノの扱いを議論してはどうか」という趣旨であって、法規制を前提に調査を始めるべきという意味ではありません。
 
しかし、もし、科学的調査で黒白をはっきりさせることが難しいということであれば、やはり哲学的論議の出番なのかも知れません。
子どもポルノを巡るリベラル・コミュニタリアン論争というのは、まぁ、今の日本ではタイムリーかも知れませんね。
 
私も、もう少し調べ、考えてみたいと思います。
 
 
 
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児童ポルノ(11)保坂展人議員のコメントについて」への2件のフィードバック

  1. >「子どもを性的対象と見る意識を個人に植えつける」とか、「そういう社会意識を助長する」ということを科学的に実証する方法があるのかどうか、ちょっと訊いてみたのですが、本当に信頼性のある実験結果を出すのは難しいのではないか、というのが最初のリアクションでした。 信頼性のある実験結果を出すのが難しいのは、そもそも「因果関係」と言えるレベルのものがないからではないでしょうか。例えばですが、森田先生が「準児童ポルノ」を見たとしても「子どもを性的搾取の対象としたい」と思うようになるとは考えられません。 同様に、(森田先生以外の)一般の方々が「準児童ポルノ」を見れば「気持ち悪い」「けしからん」と思うのが普通であり、「子どもを性的搾取の対象とすることを容認する社会風潮を助長」するようなことには到底繋がらないと思われます。これは内容が過激であればある程その傾向があるでしょう。 前にも書きましたが、「影響が少なからずある可能性が高い」のは、そういった「過激な表現物」よりむしろ、ベストセラー書籍や高視聴率番組(出演者が「若い子は良いね」などと言ったりする場合がままあります)等ではないでしょうか。 見たくない人の権利や教育権等の問題もあって、内容が過激なものについては都道府県条例や猥褻物規制法で規制されておりますが、安易な助長論でこれ以上の法規制をされるのは問題が大きいと思われます(勿論、児童ポルノについてはそれそのものが虐待ですので規制されて然るべきですが)。>法規制を前提に調査を始めるべきという意味ではありません。 「セーブザチルドレン・ジャパンの見解」のページを見ますと、『実在しない子どもが登場するの見解については、性犯罪との関係を確認するための科学的調査をただちに始め、その結果を踏まえて、適切な法的規制を検討すべきと考えます。』という、文章の直後に(同じ項目内で)『プレイヤーが性的虐待を行うことができる一部コンピューターゲームは、その内容の悪質性を考えると、社会法益の侵害という観点からも問題にすべきです。 』 という文章が入っており、また、実際に公明党などは規制を前提に調査をするよう動いてましたので、件の文章が「法規制を前提に調査を始めるべき」と読み取られれるのは、仕方がないのではないでしょうか。恥ずかしながら、私もそう「読みとって」ました。

  2. 疫学という学問があります。森田様はじめ言論・表現統制推進派の方々はご存じないか、ご存知で恣意的に存在を無視されている学問の一つです。簡単に言えば詳細な原因が特定できずとも、原因となった対象を割り出すための学問です。具体的には伝染病や公害を特定するために用いられます。公害であれば、仮に公害を引き起こす医学的プロセスが確認できなくとも、その公害を引き起こす物質(空気、空気中の物質、川や海や水道の水、特定の食べt物、等々)を特定するといった塩梅です。ここでは便宜上物質と称しましたが、実際には別段“物質”である必要はありません。暴露源を情報と定め、発症を“その情報に影響されたとする何らかの行動”に当てはめれば貴方がたが表現の規制を欲している全ての情報に対してその影響を観測することができます。これはれっきとした統計処理であり、立派に科学的手法の一つです。具体的には、貴方がたが子どもポルノ(準児童ポルノ)と称する媒体に対し、普段から接している人間で性犯罪とは無縁の市民、普段から接している性犯罪者、普段から接していない普通の市民、普段から接していない性犯罪者、それぞれについて統計学的に設計された統計をとり、その比を取れば“影響”の数値がでます。さらに、“性的な情報”と“対象が児童であること”の間の相関を見る必要がありますから、同様に普段から性的な情報に接しているかいないか、犯罪者かそうでないかについても同様に設計して統計をとり、比較すればよいことになります。これで一目瞭然です。無論、犯罪者に対して統計を取ることは一般の団体には困難です。しかし、貴方がた言論・表現規制推進派の方々は同じく言論・表現統制を強力に推進しようとしている警察庁・法務省と極めて親密なのですから、簡単に可能なはずですね?。ところが、警察関係者も法務省の関係者も、決してこういった最も確実かつ簡単で科学的な影響が確認できる手法を取ろうとなさりません。なぜでしょうか?。もちろん貴方がたも同様です。もし万が一にも真実、科学的影響についてほんの少しでも検証を行う御意思がおありなのでしたら、ご検討いただきたく存じます。>法規制を前提に調査を始めるべきという意味ではありません。まさに強弁と言うべきでしょう。私も法規制を前提に規制するための根拠を作る目的で調査する、としか読み取れません。そうでない、と尚ご強弁されるのでしたら、どういった意味合いで犬様のご指摘された内容の文章を策定され、公表しておられるのか、その明確な反論がなければ無理が過ぎるというものです。

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