日本の新たな路

民主党の鳩山代表がニューヨークタイムズに寄稿した英文原稿「日本の新たな路」を読んでみました。
米国国内で、これからの日本は米国離れを起こすのではないかと物議を醸し出した有名な論文です。
 
鳩山さんの主張は明確で、自民党が米国主導の市場原理主義に追従した結果、日本社会では深刻な経済格差、社会問題が生じたが、民主党はよりアジア重視の、そして福祉に重点を置いた方針を採っていくということです。
私が鳩山さんの論文の中で同意できなかったのは、グローバリゼーションと市場原理主義を同一視していることと、中国と米国を今後の世界覇権国家を目指すライバルと見ている点だけで、あとはたいへん常識的な考え方ではないかと思いました。
 
私の理解では、米国と中国は日本と両国以上によく似た、そして理解し合える点をもった国家であって、今後もいろいろな対立や交渉はもちろんあるだろうけれども、冷戦時代の米ソのような関係には絶対にならないと見ています。
また、グローバリセーション自体は、ITを中心とした科学技術の発展を背景に、今後も不可避的に進んでいくプロセスであって、格別、米国が世界に意図的に輸出し、普及しようとしているものではないと私は思っています。
市場とは法と慣習と規制された制度であって、市場に任せればすべて上手く行くという発想は、そもそも、転倒した見方なのだと思います。
現在の問題は、市場自体が国境を越えてグローバル化したのに、これを規制する制度としてまだ国民国家制度しかないという点にあります。
 
でも、鳩山さんの論文で素晴らしいのは、冷戦終結後、日本は米国が主導する一つの運動の中で、市場原理主義の波によって繰り返し弄ばれてきたと冒頭で言い切った点。
In the post-Cold War period, Japan has been continually buffeted by the winds of market fundamentalism in a U.S.-led movement that is more usually called globalization.
これは、米国のトマス・バーネットも認めているように、今や周知の事実。
 
これから、タテマエではなく、本音で話し合える日米関係が出来上がっていくものと思われます。
アメリカは、戦後ずっと、日本が自分の意見を持ち、発言し、応分の責任を果たすことができる一人前の国となることを希望し、支援してきてくれたわけで、今、日本はやっと自立する時が来たのだと思います。
 
これからの日米関係の行方、楽しくなりそうですね。スマイル
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